2012年11月7日水曜日

あきかぜのおくりもの



絵本のあらすじ
冷たい風が吹き始めた10月。動物たちは冬ごもりの用意をしています。食べ物を集めたり暖かい寝床を作ったりとみんな大忙しです。しかし、年をとった熊だけが一匹ぽつんとしています。あきかぜが熊にどうして冬ごもりの用意をしないのか尋ねてみます。すると、熊は毛が抜けてみっともなくて表に出られないと言うのです。その晩、女の子が熊にプレゼントを持ってきてくれました。それは秋の花から集めた良い香りがする蜜でした。これを舐めると春までにつやつやの毛皮になりますよと言い残し、その女の子はヒラリと飛んで行きました。そして熊は・・・

絵本の感想
実りの秋がやってきました。冬までのほんの短い過ごしやすい季節です。動物たちにとってはきっと忙しい季節なのでしょう。いわさきちひろさんのほんわかとやさしい絵と立原えりかさんのやさしい文章は、読み手をあたたかい世界にいざないます。困っているものにさりげなく寄り添い、豊かな気持ちにさせてくれる。熊さんが楽しい夢を見ながらゆっくり冬ごもりができますように。